作品紹介
マイコン・デジタル時計の製作(3)
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マイコンH8/3694Fを使ったデジタル置き時計の製作、続きです。
8.ケースの製作

8-1.ケースの加工寸法図

ケースは、上ケースと下ケースからできていて、下記はその寸法図です。

上ケースの寸法図

下ケースの寸法図

ケースは、厚さ2mmのアクリル板と、補強用として3mm四角アクリル棒そして3mm三角アクリル棒を使って手作りしました。材料のアクリル板は黒色不透明のものですが、前面の表示部にあたる部分のみ黒色系スモークアクリル板を使用しています(アクリル棒は透明です)。

8-2.ケースの組み立て図

アクリル接着剤を用い、下図のように上ケース(カバー)を組み立てます。 
上ケースの組み立て図
同様に、下ケースを組み立てます。
下ケースの組み立て図
ケースが組み上がったらコーナーを少し削って丸みを持たせた後、切断面と接着箇所を中心にアクリル用研磨剤で磨きます。その後、前面以外の表面に現れる部分を黒のラッカースプレーで塗装をします。
表面にキズがなく接着も完璧で、しかもアクリル板のツヤがお好みであれば塗装しなくてもよいのですが、実際には細かいキズや接合の隙間など、見苦しい部分ができるので塗装でごまかします。
前面のスモークアクリル板の部分は、マスク紙の周囲から内部の基板やベース板が見える可能性があるので、周囲の部分を内側から黒色ラッカーで塗っておきます。

9.操作部の製作

9-1.操作部の文字入れ

文字を入れたスイッチ部分
操作部分にスイッチ名称をインスタントレタリングで入れ、保護のためその上から透明シートを貼ります。
左の写真はレタリングを入れた操作部ですが、寸法を抑えるためにスイッチ名称を少し省略しています。
インスタントレタリングが入手できない人は、パソコンのプリンタでシールを作成することもできます。
写真では透明シートが青く見えますが、青みがかっていたことを気づかず使用してしまった選定ミスです。

9-2.キートップの製作

作成したキートップ
押しボタンスイッチ用のキートップは、厚さ3mmの白色アクリル板を10mm角に切って作ります。厚さ3mmを使うことでケースの表面に1mmだけ飛び出させることができます。
5つのキートップは、左の写真のように厚さ0.5mmのペットエース製のシートをくし状に切って作った固定板に接着します。
ペットエースのシートは手持ちにあったため使用したもので、アクリルと接着できて弾性のある厚手のシートであれば他の材質でも構いません。

9-3.キートップの取り付け

キートップの取り付け状態
固定板に付けたキートップは、左の写真のように、上ケースの内側からキートップが表に出るように取り付けて固定板を接着します。写真では見にくいのですが、固定板は片側の隅を接着します。全体を接着するとボタンが押せなくなってしまいます。
取り付けたキートップを表から見たところ
接着したキートップを表から見ると左のようになります。

10.ゴム足の取り付け

取り付けたゴム足
脚の部分は、厚さ2mmのアクリル板を5枚重ねて接着して作ります。左の写真は、脚を下ケースに接着して、すべり止め用のゴムを貼り付けたところです。

11. 組み立て

11-1.表示基板の取り付け

表示基板の取付状況
左の写真のように、表示基板と型紙は一緒にビス止めします。
写真のように、型紙と基板の間に絶縁ワッシャをいれて、型紙が基板に密着しないようにします。密着できるなら型紙を密着させたいところですが、はんだ付けしたところなどに出っ張りがあるので浮かしています。

11-2.マスク紙張り付け

マスク紙の貼り付け状況
マスク紙は型紙の前面に、7セグメント表示を合わせて貼り付けます。
これは、型紙で7セグメントを形成した時と同じように、スティックのりなどを使ってのりしろなしで貼り付けます。紙1枚だけなので、しっかり付けなくてもだいじょうぶです。

11-3.メイン基板取り付け

ベース板にメイン基板を取り付けたところ
左の写真のように、メイン基板をベース板に取り付けて配線します。

下図に表示基板とメイン基板をベース板に取り付ける方法と寸法を示します。
一部しか寸法を入れていないのでわかりにくいですが、表示基板は長さ6mm、メイン基板は長さ10mmのスペーサを入れてM3ビスで固定します。
ベース板への取付方法説明図

11-4.組み立て完成

基板を取り付けたベース板は、底面3本・側面各1本のM3×5mm皿ビスで下ケースに取り付けます。下に示すのは、完成したデジタル時計の内部の様子です。
写真では見にくいですが、圧電スピーカはベース板に両面テープで貼り付け、温度センサーは下ケースの穴に差し込んで接着剤で固定します。

ふたを開けた状態のデジタル時計  デジタル時計の内部を後ろから
ふたを開けた状態          ベース板の取り付け状態

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