作品紹介
アーム型LEDライトの製作(1)
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超高輝度白色LEDを使ったアーム型LEDライトの製作を紹介します。
なお、使用したLEDはいわゆるパワーLEDではなく、超高輝度といわれるものの若干輝度が低い砲弾型LEDを使用しています。
1.特徴

製作したアーム型LEDライトの特徴は、

LEDは、白色と黄白色を混在させています。好みにもよるでしょうが、白色LEDは少し青白い色なので暖かみを増すために黄白色LEDを混合させました。ちなみに、黄白色LEDだけでは黄色が強すぎるようです(使用したOSM54K5111Aの場合)。
アーム部分はL型アルミアングルを使って製作しています。横方向に屈伸する構造ということもあり、スプリングでバランスを取るでもないので、アームを伸ばすほど揺れやすいという問題はあります。

2.外観

写真のように、アームは横方向に折れて屈伸する形状にしています。
写真は、電源コードを固定する前の状態で、最終的に電源コードはアームに沿って固定されます。
クランプの部分は“マイクロクランプ”というものを2つ使用していて、25mm以下のものであれば挟んで固定することができます。マイクロクランプについては後ほど説明します。
このアーム型LEDライトは、机より高い位置で、机の前あるいは横の棚板などに取り付けることを想定しています。机そのものに取り付けても、アームは立ち上がらないので使用することはできません。

アーム型LED照明(裏側)   アーム型LED照明(表側)
裏側                   表側

3.内部

内部は下の写真のようになっています。
スイッチとボリュームは、L型アルミアングルを使ったサブパネルを設けて、ケース内部で固定しています。写真では見えませんが、LEDはt2.0×10×138mmのアルミ板に接着剤で固定しています。
LED周辺の白い部分は、スチロール樹脂(いわゆるプラバン)で作った反射板で、後ほど説明します。

基板実装部の内部  LED実装部分の内部
制御基板実装部          LED実装部(照明部)
4.回路

LEDの点灯および明るさ調節は、単純にトランジスタで電源(12V)をON/OFFさせる方式です。
LEDの電流は、白色LEDには約50mAを、黄白色LEDには約30mAを流すようにしています。この電流は、使用したLED(OSW54K5111A, OSM54K5111A)の最大許容電流です。もし、これを製作したいという人は、使用するLEDと流す電流によってトランジスタのコレクタにある制限抵抗を調整してください。参考までに、白色LED(OSW54K5111A)の順方向電圧VFは約3.4V、黄白色LED(OSM54K5111A)の順方向電圧は約3.6Vでした。
下記にアーム型LEDライトの回路図を示します。回路のほとんどは調光するための回路で、オペアンプNJM2902Nによる三角波発振回路とコンパレータで構成されています。


5.調光の仕組み

調光はPWM方式です。つまり、単位時間内のON時間を、明るくしたいときに長く、暗くしたいときに短くする方法です。三角波発振回路とコンパレータはそのために使います。
ボリュームを回すことで変化する電圧を、コンパレータで三角波と比較することで、ボリュームの位置によってコンパレータ出力のパルス幅を変えることができます。そのパルスでLEDをON/OFFすると、見た目の明るさを変えることができます。
次の写真は、それぞれ上ch1の黄色波形がコンパレータ出力(回路図右側のオペアンプ)を、下ch2の紫波形が三角波発振回路の出力(回路図中央のオペアンプの出力)を見たものです。コンパレータ出力はそのまま2つのトランジスタを駆動してLEDをON/OFFさせます。
写真左は、ボリュームを反時計方向(CCW)に回し切ったときで、わずかな時間だけLEDをONします。完全にOFFさせないのは、完全にOFFにすると電源スイッチによって消灯していると誤解される可能性があるからです(電源切り忘れ防止です)。
写真中は、ボリュームを中ほどにした状態で、1mSのうち約0.6mSだけLEDをONしている状態です。写真右は、ボリュームを時計方向(CW)に回し切ったときで、100%の時間LEDをONしています。
ここでは、三角波の周波数を約1KHz(1mS周期)としていますが、あまり遅い周期だとチラついて見えるので注意してください。

暗いときの点灯波形  中くらいの時の点灯波形  明るいときの点灯波形
 最も暗いとき(ボリューム左)    中くらいの明るさ(ボリューム中)   最も明るいとき(ボリューム右)

6.制御基板

次の写真は、製作した制御基板とLEDの実装状態です。電源とLEDはコネクタで分離できるようにしていますが、スイッチとボリュームは配線を基板に直接ハンダ付けしています。
基板の寸法は67×29mmで、片面のユニバーサル基板を使っています。LEDは、t2.0×10×138mmのアルミ板にφ5の穴をあけて、接着剤で固定しました。

部品を実装した基板
    組み立てた基板
LEDの実装状態
    アルミ板に実装したLED            

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