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6.コントローラの製作

6-1.回路

下記にコントローラの回路図を示します。

自動給餌機のコントローラ回路図(Controller_CktDiagram.pdf)

使用しているマイコンは、ルネサスエレクトロニクスのH8/3694Fです。秋月電子通商で1/10インチピッチ変換基板に載ったマイコンボードとして売られているので、それを使用しました。
時計部分には、同様にピッチ変換基板に載ったRTC-8564NB(セイコーエプソン製)を使いました。これも秋月電子通商で購入したものです。このRTC-8564NBは、0.47Fの電気二重層コンデンサでバックアップして、電源OFF中でも動作するようにしています。
設定を保存する不揮発性メモリには、4KビットEEPROMのAT24C04A(アトメル製または相当品)を使いました。
表示部分には16桁×2行の液晶キャラクタディスプレイSC1602BSLB(SUNLIKE DISPLAY製)を使っています。バックライトつきですが、何も操作しないと約3分後に自動消灯するようにしています。
モーターの駆動には1c接点のリレーG6E-134P(オムロン製)を使いました。ちなみに、c接点というのはa接点とb接点が組み合わせになっているものです。
a接点側は2本のシリコンダイオード10EDB40(日本インター製)を通してモーターに電源を与えます。2本のダイオードは、順方向電圧VFを利用してモーターへの電圧を3V近くに落とすために入れています。b接点側はGNDに接続して、リレーをOFFしたときにモーターにブレーキをかけるようにしています。これにより、モーターが惰性で回りすぎるのを防ぎます。
モーターの回転方向は一方向です、もし逆方向に回転させるとふた開閉機構を壊してしまうので、回転方向には注意です。
トレイのふた開放検知スイッチとホームポジション検知スイッチは、ONで有効として扱っています。
電源はACアダプタ(DC5V 2A)を使います。ACコンセントがない場所では使用できないことになりますが、今回はこれで良しとしました。

6-2.基板の製作

コントローラは、液晶ディスプレイを除いてメイン基板とキー基板の2枚で構成されています。下の写真は製作した基板です。両方とも1/10インチピッチのユニバーサル基板を使って作りました。RTC-8564NBとAT24C04Aはマイコンボードの下にあるため、この写真では見えません。

メイン基板 キー基板


6-3.ケースの製作

次の写真は製作したコントローラのケース(上・下)で、右は上ケースにキートップを取り付けたところです。

製作したケース キートップの取り付け

ケースは、t1.0のアルミ板で作り、上ケースは白に、下ケースは黒に塗装しています。実は写真の上ケースは、ミスにより液晶表示窓の穴位置がキー方向にずれています。
キートップは、t3.0の白色アクリル板とt0.5のペットエースという樹脂のシートで作りました。ペットエースのシートは、キートップの固定とバネの役割があります。写真では見にくいですが、キートップの裏のでっぱりがキースイッチを押すようになっています。キートップの表は、インスタントレタリングで文字を入れて透明フィルムを貼って保護しています。
次の写真は完成した上ケースです。液晶の表示窓にはt2.0の透明アクリル板で作ったカバーを貼り付けています。液晶カバーは、表示部分の周囲を裏面から黒く塗ってあります。


6-4.組み立て

下の写真は、組み立てたコントローラの内部の様子です。

詳細な構造図は示しませんが、メイン基板はM3×5のスペーサーで固定し、液晶とキー基板は10ミリ角のコの字型アルミアングルとM3×10の樹脂製スペーサーで固定してあります。
コントローラの左右には、ベース板に取り付ける金具を付けます。金具は上の写真に見えるようなもので、下ケースに取り付けてベース板に木ねじまたはタッピングビスで止めます。しかし、固定してしまうと天板があって操作できないので、右1か所のみ木ねじ止めして、左側を引き出せるようにしました。
左側の金具はベース板に固定できるようL字型に曲げ、ビス止めできるようにしていますが、使用する都度ビスを取るのは面倒なので、下の写真のような金具を別に作り、コントローラを天板の下に入れた時ロックできるようにしました。この金具は、つまみを起こすとロックが外れます。

次の写真は、完成したコントローラをベース板に取り付けたところです(試験的に電源を入れています)。

コントローラの取り付け状態

7.問題点・反省点

(1)エサの容器であるトレイに密閉パックを使ったためとその改造が不完全で、ふたのフチが引っかかってうまく開かないことが度々あります。使うたびにベストな位置を探って調整しますが、ふたのフチの部分を完全に除去するか、別の容器を使った方がいいようです。
(2)ふたを閉めた状態に固定するL字型フックですが、その先端が上面に表れているため、猫が触ってしまいロックが外れてしまいました。後で、触れないようにガードを付けましたが、猫が何をするかある程度予想しておかなければなりません。
(3)またL字型フックですが、アクリル板で作ったこと、引っ掛かりの部分(くちばし状の部分)が小さかったことにより、猫が強引にふたを開けようとして引っ掛かりの部分が欠けてしまいました。もっと大きく作るか、金属材料で作るべきでした。
(4)ふたの開放を検知するスイッチに、手持ちにあった超小型のマイクロスイッチを使いました。ふた開閉機構の精度が出ていないこともあり、スイッチのバーの部分が小さすぎて、うまくふたを検知できませんでした。なので、スイッチがうまく動くように、バーを押しやすいように細工したりしています。ところが、このスイッチのバーに耐久性がなく、何度か使っているうちにポロリと欠けてしまって…、部品の選定ミスです。

全般的に言えることとして、(熟練工ならともかく)手加工では出せる精度も知れているので、あまり精度を必要としない構造を考えるべきです。現在、2号機の製作に向けて構造を模索中です。何か意見がありましたらこちらからお願いします。


8.一部対策

この自動給餌機を使用する必要があったため、急遽次の対策を施してしのぎました。

1) 樹脂製で欠けやすかったフックを、アルミ板で作成したものに交換しました。
2) 小さすぎて開閉をうまく検知できず、しかも耐久性もなかったマイクロスイッチを、金属バーの少々大きいものに交換しました。
3) 引っかかって開かないことがあった、ふたの前面のコーナー部分を切除して引っかからないようにしました。

これで、ほぼ確実にふたを開くことができるようになり、またそれをマイクロスイッチで検知できるようになりました。 しかし、これは応急処置です。基本構造は変わらないため、まだ猫にこじ開けられることがあります。確実に動作させるには、よりしっかりとした構造が必要です。

【余談】
コントローラに使用しているRTC-8564NBの動作が異常になり、割り込みが発生しなくなりました。RTC-8564NBを交換して正常になりましたが、プログラムは変更していないので壊れたと思われますが、時計機能自体は動作しており原因は不明です。

フックをアルミ板に変更、マイクロスイッチ交換 ふたのコーナーを切除


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