4-1.LCDC評価ボード(S5U13781R00C100)
LCDC評価ボードは、左の写真のようにLCDコントローラ部分とLCDパネル接続部分を分離できる、割り基板になっています。ただし、このLCDユニットでは分離しないで使用しています。
LCDパネル接続部分は、LCDパネルを接続するFPCコネクタ(J8)を2.54mmピッチのコネクタ(J9)に変換する基板で、その基板間、つまりJ5とJ9の間は使用するLCDパネルに応じて、ユーザーが接続するようになっています。
4-2.LCDC評価ボードの設定LCDパネル接続部分は、LCDパネルを接続するFPCコネクタ(J8)を2.54mmピッチのコネクタ(J9)に変換する基板で、その基板間、つまりJ5とJ9の間は使用するLCDパネルに応じて、ユーザーが接続するようになっています。
(1)マイコンとバス接続する設定
LCDC評価ボードは、SPIを含めいくつかのホストインタフェースを
持っています。本LCDユニットでは、その中の「ダイレクト16ビットモード1」を使用して、マイコンの外部バスに接続します。具体的な接続方法は回路図を見てください。
ホストインタフェースを「ダイレクト16ビットモード1」にするには、左の写真のようにLCDC評価ボードのJ2の1-2(CNF0),3-4(CNF1),5-6(CNF2)をそれぞれショートする必要があります。
(2)バックライトを調光する設定ホストインタフェースを「ダイレクト16ビットモード1」にするには、左の写真のようにLCDC評価ボードのJ2の1-2(CNF0),3-4(CNF1),5-6(CNF2)をそれぞれショートする必要があります。
バックライトの明るさを制御するには、左の写真のようにJ3の1-2をオープンにしてPWM制御を選択し、J3の3-4をショートにして20mAを選択します。20mAというのはLCDパネルATM0430D5のバックライトに必要な電流です。
バックライトの明るさは、J5のLED_CTRLピンに入力されたPWM信号でLEDドライバTPS61161Aを制御することで行われます。ちなみに、入力可能なPWM信号の周波数は5KHz~100KHzで、デューティ比が小さいほど暗くなります。
(3)フラッシュメモリを使用する設定バックライトの明るさは、J5のLED_CTRLピンに入力されたPWM信号でLEDドライバTPS61161Aを制御することで行われます。ちなみに、入力可能なPWM信号の周波数は5KHz~100KHzで、デューティ比が小さいほど暗くなります。
左の写真のようにJ1の1-2をショートして、シリアルフラッシュメモリの電源をVDDIOから供給するように選択します。
LCDC評価ボードに実装されているフラッシュメモリM25P16は、SPIインタフェースの16Mbit(2MB)のものです。このフラッシュメモリは基板に載っているだけで、LCDコントローラとは独立しています。
4-3.VRAMマップLCDC評価ボードに実装されているフラッシュメモリM25P16は、SPIインタフェースの16Mbit(2MB)のものです。このフラッシュメモリは基板に載っているだけで、LCDコントローラとは独立しています。
表示は『フルカラー(16,777,216色)』,『横480×縦272ピクセル』のモードで行います。従って、1ピクセルは24ビット(3バイト)です。
LCDコントローラは、マイコンの外部アドレス空間のエリア5に配置するので、VRAM(表示メモリ)アドレスは下図のように0x3000000からになります。
4-4.RGBデータフォーマット
LCDコントローラは「ダイレクト16ビットモード1」で接続しているため、データバス上のRGBデータのアドレス配置は下図のようになります。アドレス順はBlue→Green→Redですが、同じ色でも偶数・奇数のアドレスが交互に並ぶことになります。
従って、バス幅を生かした16ビットまたは32ビットごとのアクセスができないため、16ビットバスで接続するメリットはあまりないようです。
4-5.LCDコントローラの初期化
LCDパネルATM0430D5を使用するには、下記の設定を行います。
各レジスタの機能および設定値の意味については、S1D13781のテクニカルマニュアルを参照してください。
注意1:表中のレジスタアドレスは、0x3060800からの相対値です。
注意2:本LCDユニットでは2レイヤーモードおよびLUT機能は使用していません。
注意2:本LCDユニットでは2レイヤーモードおよびLUT機能は使用していません。
順序 | レジスタ アドレス |
レジスタ名称 | 設定値(意味) |
1 | 0x06 | SoftwareResetRegister | 0x0100 |
2 | 0x04 | PowerSaveRegister | 0x0000(MCLK_PCLKdisable) |
3 | 0x10 | PLLSettingRegister0 | 0x0000 |
4 | 0x12 | PLLSettingRegister1 | 0x000F(16) |
5 | 0x14 | PLLSettingRegister2 | 0x0029(42) |
6 | 0x10 | PLLSettingRegister0 | 0x0001 |
7 | 0x16 | InternalClockConfigurationRegister | 0x0006(1/7) |
8 | 0x20 | PanelSettingRegister | 0x004F(TFT24bit) |
9 | 0x04 | PowerSaveRegister | 0x0002(MCLK_PCLKenable) |
10 | 0x22 | DisplaySettingRegister | 0x0001(PanelI/Fenable) |
11 | 0x24 | HorizontalDisplayWidthRegister | 0x003C(480) |
12 | 0x26 | HorizontalNon-DisplayPeriodRegister | 0x002D(45) |
13 | 0x28 | VerticalDisplayHeightRegister | 0x0110(272) |
14 | 0x2A | VerticalNon-DisplayPeriodRegister | 0x0010(16) |
15 | 0x2C | HSPulseWidthRegister | 0x0090 |
16 | 0x2E | HSPulseStartPositionRegister | 0x0010 |
17 | 0x30 | VSPulseWidthRegister | 0x0082 |
18 | 0x32 | VSPulseStartPositionRegister | 0x0011 |
19 | 0x40 | MainLayerSettingRegister | 0x0000 |
20 | 0x42 | MainLayerStartAddressRegister0 | 0x0000 |
21 | 0x44 | MainLayerStartAddressRegister1 | 0x0000 |
22 | 0x60 | PIPEnableRegister | 0x0000 |
23 | 0xD4 | GPIOPull-DownControlRegister | 0x000F |
■参考資料■
(1)S1D13781 テクニカルマニュアル:セイコーエプソン(株)
(2)S5U13781R00C100 リファレンスボード ユーザーマニュアル:セイコーエプソン(株)
(3)ディスプレイコントローラ アプリケーションマニュアル(XIAMEN ZETTLER ELECTRONICS CO.,LTD LCDパネルインタフェース):セイコーエプソン(株)
(1)S1D13781 テクニカルマニュアル:セイコーエプソン(株)
(2)S5U13781R00C100 リファレンスボード ユーザーマニュアル:セイコーエプソン(株)
(3)ディスプレイコントローラ アプリケーションマニュアル(XIAMEN ZETTLER ELECTRONICS CO.,LTD LCDパネルインタフェース):セイコーエプソン(株)