問題のある作品
自動給餌機の製作(1)
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自動給餌機というのは、犬や猫などのペットに、設定した時刻にエサを与える機械です。 ここでは、猫のために製作した自動給餌機を紹介します。
コントローラには、ルネサスエレクトロニクスのタイニーマイコンH8/3694Fを使っています。機械的な工作が多いですが、これも電子工作の一つとして紹介いたします。
1.自動給餌機のタイプ

市販されている自動給餌機を見ると、下図に示すような種類があります。どれもタイマーの設定によって、希望の時刻にエサが与えられるようになっています。
BとCはエサ自体が動かないので、密閉性が良いものはドライフードのほかにウエットフードも使用できます。さらに、容器の下に保冷剤が入れられ、ウエットフードの変質を抑えられるものもあります。

自動給餌機の種類ABC

2.製作した自動給餌機

下の写真は製作した自動給餌機です。ちなみに、成猫一匹用です。
これはエサ容器(ここではトレイと呼ぶことにします)のふたを順に開ける方式の自動給餌機で、写真はすべてのトレイのふたが開いている状態です。
製作した自動給餌機  コントローラを引き出したところ
製作した自動給餌器(ふたを開けた状態)     コントローラを引き出したところ  

主な特徴は次のような点です。
コントローラは右写真のようにベニヤ板製の天板で隠れた部分にあり、写真はそれを引き出したところです。上から操作できるようにしたかったのですが、猫が上に乗っても誤動作や破損をしないようにする細工が面倒なので、ベニヤ板で覆ったままとしました(ベニヤ板の厚み10ミリ)。
コントローラには、ルネサスエレクトロニクスのタイニーマイコン「H8/3694F」を使っています。詳細は後ほど説明します。

3.使い方

下の写真は、コントローラの液晶表示と操作キーの部分です。電源スイッチはないので、ACアダプターを電源コンセントに差し込むと起動し、このように現在日時を表示します。
操作キーは6つあり、それぞれの名称と機能は下の表のようになっています。赤LEDの点灯はタイマー動作中であることを示し、点灯中は設定変更ができないようになっています。
電源をONしたとき、前回電源OFFするまでタイマー動作中だった場合はそのままタイマー動作を続けます。タイマー動作中でなかった場合は、カムシャフトを1回転しホームポジションにセットします。従って、このときはすべてのトレイのふたが開放になります。
コントローラの操作部分
キー名称とその機能一覧表
このコントローラは、MENUキーで希望の機能をメニューから選んで実行する構成になっています。メニューで選択できる機能を下の表に示します。
メニュー一覧表
トレイは1番から順に開くので、エサは1番のトレイから必要な数だけ入れます。トレイは、トレイ下の金具ごと外せるので、外してエサを入れることも洗うこともできます。
エサを入れたらふたをして、ふたがフックで固定されていることを確認します。このとき、ふたが引っ掛かったり、ふたがエサで張りついたりして開かない可能性もあるので、メニューから「Open in order」を選択して、ふたが一つずつ開くことを確認します(エサがなくても4番目まで開いて確認します)。
問題なければ再度ふたを閉じて、メニューから「Schedule Setup」を選択して、それぞれのふたを開ける日時(月・日・時・分)を設定します。ここで注意ですが、後のトレイが前のトレイより早く開くように設定すると、前のトレイのふたも一緒に開いてしまうので、そのような設定はしないようにします。なお、ふたを開ける日時の設定ははじめに行っておいてもかまいません。
タイマー動作中にトレイのふたが開くとその日時が記録されます。開いた日時は、メニューから「Open DateTime」を選択して確認できます。この日時は必ずしも「Schedule Setup」で設定した日時とは限りません。もし設定と違う場合は、ふたが何かの理由で開かなかった、あるいはこじ開けられた可能性があることなどがわかります。
言うまでもありませんが、この自動給餌機は屋内用です。もし屋外において雨に当たると、エサが濡れてしまったり、コントローラが壊れたりする恐れがあります。
※トレイ側から見て、左から1番,2番,3番,4番となっています。

参考:
トレイが4つというのは、1日2回与えるとすると最大2泊3日の間給餌することができます。1日2回では6つのトレイが必要だと思われるでしょうが、1日目の1食目と3日目の2食目は人手で与えることにすれば可能になります。これで、2泊3日までの旅行でしたらペットを家において行けるのではないでしょうか。
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