9-1.通信フレームの構造
LCDユニットの、通信フレームの構造を下図に示します。
通信は調歩同期(非同期)方式で、1バイトごとのビット構成は、スタートビット=1ビット,データ=8ビット,パリティ=偶数,ストップビット=1ビットとしています。
図からもわかるように、1フレームは最長1024バイトの可変長で、誤りチェックにはCRC-CCITT(生成多項式:X16+X12+X5+1)を使用しています。RXマイコンにはCRC演算器が内蔵されているので、CRCの計算は容易です。
シーケンス番号SQNはレスポンスの一致を確認するもので、詳細は以降の「通信プロトコル」で説明します。フレームコードFCはコマンドコード、パラメータPARAMはコマンドあるいはレスポンスに付加するデータなどです。フレームコードについては、以降の「通信コマンドの詳細」を見てください。
9-2.通信プロトコル
LCDユニットの通信プロトコルを下図に示します(パラメータは省略)。
LCDユニットは二次局、つまりホスト機器からのコマンドに応答する仕組みのため、自発的に送信することはありません。従って、通信は常にホスト機器からのコマンドで始まります。なお、LCDユニットはコマンドを実行後にレスポンスを返すため、コマンドによってレスポンスが返る時間が異なります。
図ではLCDユニットからの応答に異常があった場合の流れが省略されていますが、ホスト機器側の判断によりコマンドの再送または異常終了となります。
シーケンス番号SQNは、コマンドとレスポンスの一致を確認するためのものです。例えば、何らかの事情でレスポンスが遅れたり、何かの異常でコマンドの再送が繰り返されたりすると、ホスト機器がレスポンスを取り違えることがあり得ます。レスポンスでフレームコードを返すことで取り違えの低減はできますが、同じコマンドが連続した場合には不十分です。シーケンス番号は同じ番号が連続しません、またコマンドごとに+1されるので、より確実に一致を確認できます。
9-3.通信コマンドの詳細
下表に、フレームコードFC(コマンド)の一覧を示します。それぞれのコマンドの詳細は、下記の「通信コマンドの一覧」を見てください。
なお、描画コマンドは通信コマンド0x07の中にあります。詳細は、下記の「描画コマンドの一覧」を見てください。
・通信コマンドの一覧
・描画コマンドの一覧
10.フラッシュの書き込み
マイコンのフラッシュメモリへの書き込みには、E1エミュレータまたはルネサスエレクトロニクスの無償で使用できる書き込みソフトを使用します。
E1エミュレータはプログラム開発環境下で書き込めるので簡単ですが、下記でプログラムファイルを入手された人は各自で書き込みソフトを用意してください。
11.プログラムを差し上げます